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『11』いがわうみこ

待ちに待ってたいがわうみこさんの新作。まだこの世に今作を含め5冊しか世に出ていないのが信じられない。それ程にクオリティが高いです。この方の脳内を覗いてみたい。

あらすじとしては、ひとりの彼(春義くん)について、その彼の周りにいる11人の目線で書かれたオムニバス。

そう、短編集なんですがもうそれぞのタイトルで早々にいがわさんワールドに突入です。だって、一話のタイトル『脳内お花畑女子高生』ですよ???そして二話は『精神プルプル女子大生』。
もう、読むしかない。買うしかない。そして本当に脳内お花畑女子高生は脳内お花畑だし(でも多分学校に1人いたような気がする)、精神プルプル女子大生は精神プルプルな女子大生なんですよ(こちらも同じく)。精神プルプルってどんなだ??とお思いでしょうし、私も読む前は思ったんですけど見事な精神プルプル具合です。でも愛おしい。精神はすぐプルプルしちゃうし家事もできそうにないけど、温泉卵すするお嬢様…可愛いじゃないですか!
今迄の作品もそうだけど、いがわさんの好きなとこはこの魅力的なキャラクターなんですよね。馬鹿だったりウザかったりアホな子が多いんだけど、憎めない。ああ〜〜もう!かわいいなチクショー!!て若干キレながら愛でたい子達ばかりだからお話もなんだかんだ読後は愛おしい感情に包まれます。
いや、ほんと実際にいたら絶対関わりたくないな、て面倒な子達ばかりなんですけどね。以前『虹の娘』の帯でいくえみ先生のコメントで『洋輔と呑みたい(1回でいい)』ってあったのが印象に残ってたのですが、正に仰る通りだなと思います。愛おしいんですけどね!!

この漫画の主人公(しかし彼目線のお話はない)、春義くんも例外にもれず愛おしい。同級生に恋心も抱かれちゃう位にお顔立ちも良い好青年の春義くん。女の趣味はめちゃめちゃ悪いし、おば様に不服を申し立てる時は眼だけで訴えちゃうし、落とす女の為には連絡もしつこい、ただのイケメンとは言えないちょっと残念な男、春義くんですが、彼には過去のトラウマがあり、それをずっと心の内に引きずってもいる。
内容だけみると虐待等なかなか重いテーマも扱ってるんですが、流石のいがわさんワールド。やっぱり後味が悪くない!!これもこの愛すべきキャラクター逹のお陰なんだろうなと思います。

ちなみに、私のお気に入りのお話は『アラサー女教師』『救世主おばはん』『ナチュラルボーンバカ女』

特に最終話である『ナチュラルボーンバカ女』は心の奥底の暗闇と救いのお話であり、終わり方としてもとても秀逸でした。自分の内側にあるくすんでこびり付いたモノをスコーンっと吹き飛ばしてくれた。これだから漫画が好きなんです。
バカ女は最っ高にイライラするバカっぷりなんだけど。でもナチュラルボーンバカ女がいる限り世界はきっと平和です。ありがとう、ナチュラルボーンバカ女。そしていがわさん。
次の新作も期待です。